かばのはこ

病気の子どもと過ごす生活の知恵!

”健康と病気の間”を生きる子どもが遊ぶ場所~感染厳禁の病気を患っている子どもはどこで遊ぶのか?

”病気の子供”ってどこで遊んでいるんだろう。

そう、思っていた時があります。

そもそも、病気ってなにか?

風邪だって病気の一つです。

ここで書きたい病気とは、すぐに治る一過性のものではなく長く続くものとしてとらえたいと思います。

6歳になった現在では、幼稚園に通えるほど体調の良い日も増え、遊ぶ場所を確保することに苦労することも減りました。一番きつかったのは、2~4歳の遊び場所です。今回はそんな、病気と生きていく小さな子どもたちの遊び場所について考えてみました。

娘の病気について

娘は小児慢性疾患を患っています。調子が良い時は他の子と変わらず元気に過ごすことができます。健康そうに見えますが、病気と付き合って生きています。しかし、調子が悪い時には入院したり自宅療養で過ごしています。

また、病気の性質から、調子が悪い時には感染要注意もしくは感染厳重注意であるがために友達と遊べない、外に出られない、幼稚園に通えない。そんな日々が数週間~1ヶ月間訪れます。風邪さえひかなければ心と体は元気なのに他の子と同じように遊べないのは親としてとても悲しく思います。

子ども支援センターの粋なはからい

そこで、役所や児童館などあちこちでいろいろ相談していく中、なんと、子ども支援センターで遊ばせてもらえる機会を得ることができました。普段は、多くの子どもでごったかえす子ども支援センターですが、週に一度、整理日&相談日として来館者が限定される日がありました。その日だけ、娘は特別に遊ばせてもらうことができるようになったのです。その館長さんの判断には感謝しかありません。娘が行く前に連絡し、センターの都合が良い時間に自由に遊ばせてもらうのです。その解放感たるや、感激です。

東京おもちゃ博物館のはからい 

そんな、病気の娘と過ごす我が家事情ですが、同じような試みを行っている施設を発見しました。

www.huffingtonpost.jp

ある時、呼吸器をつけて車いすを使う子どもと両親がいた。日曜日で混んでいて、感染も心配。30分もいられずに帰った。

「その両親に、これからは何とかしますからって約束しました。何が必要か聞くと、駐車場やバリアフリーの設備だと。安心して来られる日があったらいいと思っていたので、昨年から助成を得て始めました。医療の進歩につれ、在宅で過ごす医療のケアが必要な子は増えているそうです。それなのに、安心して遊ぶ場や居場所がないんですね」

娘は、病気の症状によって免疫力が著しく下がるので、人混みには行けません。そんな娘と同じように、感染要注意のお子さんたちだけが集まる施設があるのは本当に嬉しいです。

ただ、

免疫が下がっている状態で電車・バスに乗るだけでも実は不安なのです。おもちゃ美術館行きたい!!でも、新宿は心配。そう思っている親御さんはたくさんいるはずです。

だからこそ、もっと、同じような施設が増えることを願っています。

冒頭に書いた子ども支援センターのように、館のちょっとした配慮で息苦しい家や病院から少し解放され気分を紛らわすことが可能なのかもしれません。

感染注意の子どもたちはどこで遊ぶのか?

感染厳禁の病気をかかえるお子さんはみんなどこにいるのでしょうか。病院でしか出会ったことがありません。多くの方は、家で過ごしているようです。

私も、家で過ごすしかないと思っていましたが、引きこもり生活があまりにも長くなり、「助けて」と声をあげた場所がたまたま子ども支援センターで、たまたまその館長さんがご理解のある方で救われました。

同じように、孤独を感じながら閉鎖的な生活を余儀なくされている方々はたくさんいることと思います。そんなお子さんたちが、感染を気にせず家と病院以外で遊べる場所が増えていくことを願わずにはいられません。

わたしたちにできること

さまざまな、困り事をかかえる私たちは、

 

ひたすらあちこちに相談し、助けを求め続けること

 

これしかないような気がします。

「助けて」の声をあげなければ、その存在に誰も気づかないままです。責任者によっては、「命にかかわるから」と遊びに来ることを拒否する施設もありました。病気が複雑だと説明も難しくなかなか理解されません。

声をあげ説明をし続けることで、次の世代の同じ病気の方が過ごしやすい社会になるんだろうなと思います。

 

もし、この記事を読んでいる方の中で、

 

我が家と同じように感染注意の生活をしているお子さんがいたらぜひ地域のいろいろな機関に相談してほしい。

 

「どうせ、無理だから。」と思って諦めていたら、実はそういう状況のお子さんが街にいることを知らなかったということもあります。 知っていても動いてくれるスタッフがそこにいるかどうかはわかりません。

保健所に相談もしていたのですが、娘の病気では通えない施設を紹介されました。ほとんど、愚痴を聞いてもらうつもりで行った子ども支援センターで、事態が好転したのは不思議な縁です。

 

おわりに

「東京おもちゃ博物館」の記事が出たことは本当に嬉しいです。娘を連れていくことはできませんが、これをモデルケースとして全国にこんな取り組みが広がることを期待しています。

 

もうひとつのブログでは、娘の元気な日常をつづっています。同一人物です。調子が良いときと悪いときの落差が激しく、自分でも気持ちの置き所が分からなくなるときがよくあります。